Who moved my cheese?誰が私のチーズを?
を私なりにアレンジし短くしたもの。
ある時、二匹のネズミ,Sniff(匂いをかぐ)とScurry(小走りに走る), ネズミと同じ大きさの二人の小人、Hem(囲い込む、塞ぐ)とHaw(口ごもる、笑う)がいました。
二匹のネズミは、ひたすらチーズを探していました。Sniffは匂いをかいで、Scurryは小走りにいつも走って。
二人の小人は、「眞のチーズ」を求めていました。
二匹のネズミと二人の小人は、チーズ・ステーションCに多くのチーズを見つけました。
それからは、みんな同じルートをへてステーションCに行ってたらふくチーズを食べて満足な日々を過ごしました。
Hawの格言「チーズを手に入れれば幸せになれる」
二匹のネズミはいつも匂いをかいでチーズを求めて小走りしていたので、ステーションCのチーズがどんどんなくなるのを知っていました。そしてチーズはとうとうなくなりました。
二匹のネズミは、すぐに新しいチーズを求めて、迷路に迷い、壁にぶつかりながらの試行錯誤を繰り返しながら進んでいきました。
HemとHawは、チーズは「永遠に自分たちのもの」を思っていましたし、なくなることはない、ここにくればいつも自分たちのチーズがあると信じていました。
しかし、チーズは全くなくなっていることに気づかざるを得なくなりました。
HemとHawはあまりのショックに運命の不運を嘆きました。チーズがない!
この事実を受け入れることは出来ませんでした。ひょっとしてチーズが戻ってくるのではないかという淡い期待も持ちました。ステーションCで悲嘆にくれて、そこから動かなくなり、どんどん衰弱していきました。
Hawの格言「自分のチーズが大事であればあるほどそれにしがみつきたがる」
その頃、SniffとScurryは、ようやくチーズ・ステーションNを見つけ、そこには大量のチーズがありました。
一方、HemとHawは鬱病になり、不眠に悩まされ、嘆きました。
が、程なくしてふとHawは、以前のようにもう一度、迷路を行きながら「新しいチーズ」を探すべきなのじゃないかと考えるはじめました。このままではダメだとと感じていたからです。
そして、Hawにその考えを伝えましたが、Hemは「あのチーズじゃなければダメなんだ。」と宙をうつろに見るだけです。
Hawは動かないHemをおいて、新しい道を探すことにしました。
Hawの格言「変わらなければ破滅することになる」
しかし、Hawにとっても未知の迷路に入って、あるかどうかもわからない「新しいチーズ」という夢を求めることに不安と恐怖がありました。「もし恐怖がなかったら何をするだろう?」そして、何もしないより何かをした方がましだと考えました。
Hawは、少量のチーズをたまに見つけることが出来るようになり、Hemと共有しました。ある時、気づかないで腐ったチーズを食べて調子を悪くしてしまいました。
Hawの格言「つねにチーズの匂いをかいでみること、そうすれば古くなったのに気がつく」
Hawはチーズを探しつづけましたが、徒労に終わることも多くありましたが、以下の格言を壁に書いて自戒としました。
「新しい方向に進めば新しいチーズがみつかる」
ある時、真っ暗な先のわからない迷路に飛び込んで、何があるかわからない道を行きながら、不思議なことに妙に楽しくなってきました。
「恐怖を乗り越えれば、楽な気持ちになる」
Hawは恐怖にとらわれていたのを悟りました。恐怖がなければ、すべてのプロセスは楽しいものなのだ。
「まだ新しいチーズがみつかっていなくても、そのチーズを楽しんでいる自分を想像すればそれが実現する」
Hawはうれしさの踊りながら、Hemにも一緒にこないかと誘いましたが、Hemはうなだれたまま、生ける屍、返事をしませんでした。
Hawの格言「古いチーズに早く見切りをつければそれだけ早く新しいチーズがみつかる」
を壁に刻んで、Hemが気づいてくれることを期待しました。
そして「チーズがないままでいるより、迷路に出て探した方が安全だ」
また「従来どおりの考え方をしていては新しいチーズはみつからない」
更に「新しいチーズをみつけることが出来、それを楽しむことができるとわかれば人は進路を変える」
そして、Hawは今までの自分の経験を踏まえてこうも言いました。
「早い時期に小さな変化に気づけばやがて訪れる大きな変化にうまく適応出来る」
Haw は嬉々として新しいチーズを求めていきました、そしてチーズ・ステーションNを見つけました。そしてまるまると太ったSniffとScurryを見つけ、挨拶をしました。
Hawはこう思いました。私は、自分と自分の行動がばかばかしく思えるようになったとたん変わりはじめたのだ。自分が変わるには、自らの愚かさをあざ笑うことだ。そうすれば見切りをつけ、前進することが出来るのだ。
またHemのことが脳裏に浮かびましたが、Hemは自分で気づいて変わらなくてはならないのだとも思い、Hemをつれてくることはやめました。その代わりに、自分の格言をまとめたものをHemが気づくことを期待しながらステーションC近くの壁に刻みこみました。
☆チーズ・ハンターの格言
1.変化は起こる
(チーズはつねにもっていかれ、消える)
2.変化を予期せよ
(チーズが消えることに備えよ)
3.変化を探知せよ
(つねにチーズの匂いをかいでいれば、古くなったのに気がつく)
4.変化にすばやく適応せよ
(古いチーズを早くあきらめれば、それだけ早く新しいチーズを楽しむことが出来る)
5.変わろう。
(チーズと一緒に前進しよう)
6.変化を楽しもう!
(冒険を十分に味わい、新しいチーズの味を楽しもう!)
7.進んですばやく変わり、再びそれを楽しもう
(チーズはつねにもっていかれる)
メデタシめでたし
(おわり)