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Der Schwarm, 深海のYrr

 さて、先週末は「深海のYrr」(フランク・シェッツイング Frank Schätzing )を一気に読み込んだところです、上中下と3冊あります(早川書房)。その前に映画Abyssの完全版を見て。
 なかなか示唆的な、サイエンス・フィクションですが、限りなく現実に近い警鐘の書ともなっていると言えましょう。またこれを読めば、地球科学やエネルギーに関する知識が増えます。

 内容的には「進化した宇宙人」が出てくるアビスとは異なり、イールとeerieな存在(原細胞の集合体でDNAを多機能的に変性していくことが可能な「太古」からのデータを保持する地球(深海)の存在とでもしておきましょう)が主人公です。地球にとって不完全な分子(含む人間)を生存保持の法則により徹底的に排除していく存在です。ある意味ではMother Earthの免疫システムそのものとも言えますし、その描写されている形態は、人間の魂群そのものですが。。。

 それは、海洋の異変から始まるというわけです。クジラ、オルカ、魚、クラゲの凶暴化、大陸棚傾斜面でのゴカイによるメタン・ハイドレート層の侵食(結果、メタン溜りのブローアウト、そして海底地震、津波)、藻類の猛毒化などなど。あっという間に人類は危機的な状況になっていきます。

 おそらく、都市機能の中で上下水道がウィルスに汚染されると、あっという間に都会部は機能麻痺になります。

 これらの危機的な状況を切り抜けるヒントが先住民(イヌイット)の智慧の中にあるという感じとなっています。

 日本がやっきになっているメタン・ハイドレート(メタン氷)の開発は、薄氷を踏む行為なのではないだろうかという気にさせてくれる内容でもあります。

 以下は独語のサイトです。
http://www.derschwarm.com/index1.html
by triad-dyad | 2008-09-01 18:19 | 文化・文明・環境 | Comments(0)