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丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)と空海


丹生都比売神社は、平成16年7月に「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として世界遺産に登録されてますが、神社のパンフによればこんな感じです。

 丹生大明神告門(にうだいみょうじんのりと)によれば、丹生都比売大神は天照大御神の御妹神さまで稚日女命(わかひるめのみこと)とも申し上げるそうです。丹は朱砂の鉱石から採取される朱を意味し、この鉱石の鉱脈のあるところに丹生の地名が付けられているとも。
 丹生都比売大神は、日本全国の朱砂を支配する一族の祀る女神とされており、全国にある丹生神社は88社、丹生都比売大神を祀る神社は108社、摂末社を入れると180余社を数え、丹生都比売神社はその総本社であります、と。
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 丹生都比売大神の御子、高野御子大神は、黒と白の犬を連れた狩人に化身して現われ、高野山へ空海を導いたとされ、空海は丹生都比売大神よりご神領である高野山を借り受け、山上大伽藍に大神の御社を建て守護神として祀り真言密教の総本山高野山を開いた、だそうです。
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(山上伽藍の御社の狛犬です)


 第一殿には丹生都比売大神(災いを祓い、一切のものを守り育て、不老長寿、農業・養蚕の守り神)、
 第二殿には、高野御子大神(人生の幸福への導きの神)、
 第三殿には、大食都比売大神(食べ物を司る神)、
 第四殿には、市杵島比売大神(弁天さま)
 若宮には行勝上人
 境内社には佐波神社

 が祀られているということです。
http://www.niutsuhime.or.jp


  こういう説明は、実はある種の見方で読み解く必要があります。まず、神というのは、だいたい人です、それが神格化しただけです。また、秘教的なものはシンボル的に書かれていますので、黒白の犬、狩人、丹、朱、などなど、これらは仙道的、錬金術的な要素です。空海と山岳錬金術師たち(山の民)の関係を想定しないと、この神社の本当の意味合いは見えてこないかもしれません。
 高野山の資金源になったのは、この希少金属(水銀など)を扱い独占していた山のある民によって支えられていたとも言えます。錬金的な知識をもっていた異能集団であったとも言えるかもしれません。

 あれだけの大きな高野山を開き、運営していくためには高野山経済学のような、宗教的な経済学が不可欠です、単なる信仰と一念だけでは運営できませんでしょう。空海はその意味でも経済的な感覚にも優れていたといえます。そこが政府べったりのエリート僧侶・最澄とは違うところなんでしょう。エリートの悲哀なんていうおセンチな評価がある最澄ですが、私からすれば、最澄も悲哀なんて感情に浸るぐらいなら、エリートのプライドを捨てて、無一物でもっと空海山の懐の中を歩け、です、そして疲れたら只管打座(兎に角座りなはれ)です。経典なんて読んでても、暗記しても何も得られませんよ、自己満足以外には。なぜなら、先人が体得したであろうものをかろうじて文字に落としたものが経典であり、経典はその意味ではヒントにしか過ぎないでしょう。それを経典至上にしてしまうと方向が違ってしまいます。
(なお、最澄という人物がどういう人であったかは私は知りませんけどね、あくまで周辺情報からの想像です)

 独自のエネルギーシステムや経済システムをもつことは独立することでもあります、ですから高野山は政府の管理下にありながらも実は独立した自由な場所であったということが想像できます。でないと、所詮、宗教は国や政府の道具として使われてしまいます。ですから最も澄むなんてことはできません。

 高野山町石道に鳥羽上皇や白川上皇が歩いて参拝したというのは、本当は、上皇、天皇といえども高野山に入るには歩け、さもないと入山は認めない、そんな高野山の強さがあったんでしょう。その強さは高野山の聖性もあるでしょうが、独立したシステムとしての強さがあったはずなんですね。これも高野山を歩くとなんとなく感じるポイントです。
by triad-dyad | 2007-09-21 07:54 | 聖地巡礼Holy Place | Comments(0)