日本人の巡礼
日本人として最初にエルサレムに足を踏み入れ、現地を見聞したのは、キリシタン青年のペトロ岐部(きべ)(1587-1639年)で、彼は江戸幕府からキリシタン禁止令で国外追放をうけ、マカオからゴア、イラン、シリアを経て、単身でエルサレムに到ったということです。
その後、ローマで司祭に叙階されたそうですが、1630年に帰国したときに、穴吊りの拷問による十強の死をとげたということです。
日本人とエルサレムの関係というのは、400年にも満たないというわけですし、いかに苦労しないといけなかったかということが分かります。まさに死を覚悟した上での巡礼というわけです。
リスク・テイキングは、巡礼には不可欠なんでしょう。それは今でも変わりません。それをせしめるのは、信念ということになりましょうか。